静かな音を流している時間のほうが、私が落ち着いていた

GIRASOL Sounds

テレビの音が消えた日

部屋に流れているのは、GIRASOLの音だけだった。

ピアノの単音。
間。
呼吸みたいなパッドの揺れ。

それだけなのに、胸の奥がゆっくり下がっていくのがわかる。

前は違った。

テレビはいつもどこかでついていた。
地上波のニュース、ワイドショー、芸能人の笑い声。
自分が選んでいない情報が、勝手に部屋に入り込んできていた。

私は見ていないつもりでも、
耳は拾っていた。

怒り。
不安。
煽る言葉。
正義と悪を分ける声。

身体は正直で、
いつもどこかが少しだけ緊張していた。

人の声がない空間

今は地上波が映らないようにしている。

ただ、それだけ。

テレビを消しただけなのに、
部屋の空気の密度が変わった。

人の話し声が聞こえない時間は、思っていたより心地よかった。

誰かの意見が流れ込んでこない。
誰かの感情に巻き込まれない。
誰かのテンポに引っ張られない。

私の呼吸の速さで、
私の心拍で、
時間が流れる。

一人でいるときは、これが当たり前だった。

でも旦那は違う。

彼は大きな音でNetflixやYouTubeを観たい人。
情報も、刺激も、音量も、しっかり欲しいタイプ。

同じ空間にいても、
求めている「音の量」がまるで違う。

彼から見たら、
この静けさはきっと退屈だろう。

でも私は、
やっと落ち着いている自分を見つけてしまった。

528Hzという周波数のこと

GIRASOLの音楽には、528Hzを意識している。

この数字は「ソルフェジオ周波数」と呼ばれるもののひとつで、
“癒しの周波数”なんて言われ方をすることもある。

正直に言えば、
医学的に万能な効果が証明されているわけではない。

けれど、いくつかの研究では
528Hzの音を聴いたときにストレス指標が下がったり、
自律神経が副交感神経優位に傾く可能性が示唆されている。

副交感神経。
いわゆる「休むモード」。

戦うための身体から、
回復するための身体へ戻るスイッチ。

私は理屈より先に、
身体の変化を感じていた。

音を流している時間のほうが、
明らかに肩が落ちていた。

考えが静かだった。

人間も、犬も、
音の中で生きている。

選ばない音に囲まれるか。
選んだ音に包まれるか。

それだけで、
神経の使い方が変わる。

情報を減らすという選択

テレビを消した。
人の声を減らした。
自分で作った音を流した。

それだけのこと。

でも、
私の中のざわざわは確実に減った。

何かを足したのではなく、
減らしただけ。

刺激を減らすと、
思考は鈍ると思っていた。

実際は逆だった。

余白ができると、
自分の本音が浮き上がってくる。

私は静かなほうが好きだった。

たぶん昔から。

ただ、
それを選ぶ勇気がなかっただけだった。

今は、
音を選んでいる。

それは小さなことだけど、
自分の神経を守る行為だった。

この続きに、もし興味があれば

・GIRASOL Sounds(犬と人のための静かな音)

・GIRASOL ドッグギア

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このブログを書いている人のこと

神奈川県在住。
犬と暮らしながら、GIRASOLという名前で、
パラコードのドッグギアと、犬のための音を作っている。

元フィットネスインストラクター。

人と関わる時間が続いたあと、
刺激よりも、静けさのほうが必要だと気づいた。

この文章を書いている今も、
部屋にはGIRASOLの音が流れている。

ヤックルは丸くなって眠り、
ジーナは少しだけ目を開けて、こちらを見ている。

静かな音の中で、
ようやく私は、ちゃんと落ち着いている。

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