何もしてない日は存在しない

雑記

朝は早かった。
身体がまだ夜の続きを引きずっているような重さを抱えたまま起きていた。

犬の足音に反応して、階段を下りる。
静かな家の空気。
外はまだ暗く、時間の輪郭がぼんやりしている。

そのまま一日が始まっていた。


食事の準備をして、ジムへ行き、帰ってきて家事をして。
ブログを書こうと思って机に向かう。
生活はちゃんと動いていた。

それなのに、ふとした瞬間に
「今日は何もしていない」
そんな感覚が胸の奥に浮かんでくる日があった。

身体は疲れている。
眠気もある。
呼吸は浅く、どこか焦っている。

それでも時間は過ぎていく。


朝のうちに
「あれをやろう」「これも進めよう」と思っていたことが、
気づけば手つかずのまま残っていることがある。

気分転換のつもりでスマートフォンを開き、
流れてくる情報をぼんやり眺めているうちに、
時間が静かに溶けていく。

昼寝のつもりが長くなり、
目が覚めたときには
一日の色がすでに薄くなっている。

何もしていない。

そう思ってしまう。

でも本当は違っていた。


その日も、
犬の世話をしていた。
身体を動かしていた。
食事を整えていた。
家を整えていた。
文章を書こうとしていた。

生活は確かに進んでいた。

ただ、自分が決めた「今日やること」が進まなかっただけだった。


私は昔から、休みの日にだらだらすることが苦手だった。
何かをしていないと、どこか落ち着かなかった。

仕事をしていた頃は、
予定が埋まっていることで安心できていた。

今は違う。
自分で時間を選べるようになった分、
何もしていないと感じる時間が増えた。


その時間に
自分を責めるようになっていた。

怠けている。
価値がない。
このままだと太るかもしれない。

そんな言葉が、
誰にも言われていないのに
内側から湧いてくる。


それでも、
ふと気づく瞬間がある。

犬が安心して眠っている。
家の空気が整っている。
身体はちゃんと動く。
予定していたことをひとつ終えたとき、
呼吸が少し深くなる。

ああ、ちゃんと生きていたんだなと思う。


何もしていない日は
本当は存在しなかった。

ただ、
「自分が認められる形で動けなかった日」が
あっただけだった。

最近は、朝にすべてを整えようとしないようにしている。
生活を一気に片付けてしまうと、
そのあとに残るのは静かな疲労だけだったから。

作業の合間に、少し家事をする。
身体を動かして、また机に戻る。
整えることと進むことを
同じ一日の中で往復するようにしている。

すると
一日の終わりに感じる重さが、
少しだけ変わってきた。

生活は積み上げるものではなく、
流れていくものなのかもしれないと思う日がある。


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このブログを書いている人のこと

神奈川県在住。
犬と暮らしながら、GIRASOLという名前で、
パラコードのドッグギアと、犬のための音を作っている。

元フィットネスインストラクター。

仕事として人と関わる時間が続く一方で、
次第に、刺激や情報の多さよりも、
静かで、管理できる距離感の暮らしを求めるようになった。

犬と暮らすようになり、
生活のリズムや優先順位が大きく変わった。
安全であること、安心できること、
毎日繰り返しても負担にならないこと。

GIRASOLは、
そうした生活の中で自然に残った基準から生まれている。

派手さより、長く使えること。
説明より、使ったときの違和感のなさ。
その感覚を信頼しながら、
道具や音を、静かに形にしている。

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