アジソン病・てんかんと暮らす10年で学んだこと

ライフスタイル

─ 病気とともに歩んだ日々から得た気づき ─

はじめに

ヤックルがアジソン病とてんかんを抱えて生きるようになってから、
私たち家族は10年以上、病気と向き合って歩いてきました。

発作の恐怖、薬の調整の難しさ、治療費の重圧――。
くじけそうになった日も、救われた日も、涙した夜もありました。

でもそのすべてが、今の私たちの「強さ」と「優しさ」をつくってくれた時間です。
同じように病気の子と暮らす飼い主さんに、少しでも安心やヒントが届けば嬉しいです。


アジソン病ってどんな病気?

アジソン病(副腎皮質機能低下症)は、体を安定させるために必要な
コルチゾール・アルドステロン というホルモンが作られなくなる病気です。

アジソン病の主な症状

ホルモンが不足すると身体の調整機能がうまく働かなくなり、

  • ぐったりして動かない
  • 食欲の低下
  • 嘔吐・下痢
  • 震え・ふらつき
  • 体重が落ち続ける
  • 低血糖
  • ひどい場合は命に関わるショック状態

こうした症状が突然起こります。

ヤックルが診断された日、私は正直「そんなに大変な病気なの?」と実感が追いつきませんでした。
しかし、その後の日々が“深刻さ”を教えてくれました。


薬の量が安定するまで続いた“正解のない調整”

アジソン病と告げられた直後から、私たちは終わりの見えない試行錯誤に入りました。

注射か?飲み薬か?量はどのくらい?

  • 注射で補うべきか
  • 飲み薬に切り替えるべきか
  • どのくらいの量が必要か
  • どの間隔で投薬すべきか

これらは、犬によってまったく違います。
“この量なら絶対大丈夫”というゴールが存在しない。

ヤックルも、日によって体調が違い、
「昨日は元気だったのに、今日はぐったり…」
そんなことが何度もありました。

飼い主のメンタルも削られる日々

薬の量が合っていない時はヤックルの元気がなくなり、
その度に胸の奥がぎゅっと締め付けられるようでした。

「私の判断が遅かった?」
「投薬量を間違えた?」

自分を責めた夜もあります。

でも、少しずつ波が穏やかになっていき、
“この子のペース”というものが少しずつ見えてきました。


想像以上に大きかった治療費の現実

アジソン病は 一生付き合う病気
そのため、治療費は長く重くのしかかります。

毎月の負担は決して軽くない

  • 薬代
  • 定期的な血液検査
  • 緊急時の診察
  • 発作対応

月単位の出費も大きく、
「貯金が追いつかない…」 という不安に飲まれそうになった時期もありました。

でも、私たちにとってヤックルは家族。
できる限りのことをやる。それだけでした。

治療費と向き合うという現実は、時に苦しいけれど、
同時に“家族としての覚悟”を育ててくれた時間でもあります。


10歳で起きた“てんかん発作”がもたらした衝撃

アジソン病に加えて10歳で発症したのが てんかん

発作後のヤックルは別犬のようだった

音・光・気配すべてに敏感になり、
落ち着けず、眠れず、常に緊張した状態。

その姿を見るのは本当に辛かった。

「また起きたらどうしよう」
「一人にできない」
そんな不安で、私も夜に眠れませんでした。

家族全体の生活が変わる

てんかんは突然やって来る
→ 家事を中断
→ 夜中に飛び起きる
→ 常に様子を伺う生活

家族全員が精神的に張りつめていました。


ジーナを迎えてから起きた“奇跡のような変化”

そんな不安定な日々の中で出会ったのが ジーナ

黒いイングリッシュコッカースパニエルで、
性格はヤックルと正反対。繊細で、音や環境に敏感な子。

ところがジーナが家に来てから…

ヤックルの体調の波が 明らかに減った んです。

  • 発作の頻度が減る
  • 眠れる日が増える
  • 食欲も戻ってくる
  • 落ち着いて過ごす時間が長くなる

最初は偶然かと思いました。
でも、日が経つほど確信に変わりました。

“寄り添う存在”が与える影響は想像以上

ジーナがそばで寄り添って眠る姿を見て、
ヤックルの呼吸がふっと穏やかになることがよくありました。

犬同士が与える安心感は、
言葉よりずっと深いところに届くのだと思います。


病気とともに生きる10年で私が学んだこと

この10年で、私が強く感じたことがあります。

病気に“完璧な対応”は存在しない

  • 良い日と悪い日があっていい
  • できる日とできない日があっていい
  • その子のペースに寄り添えばいい
  • 飼い主も弱っていい

SNSや本に書いてある“正しい姿”に縛られなくていい。
あなたとその子に合う形がいちばん正しい。

一緒に乗り越える時間は“かけがえのない絆”に変わる

病気があったからこそ気づいたこと、
病気があったからこそ育った優しさがあります。

“弱さを見せられる関係” こそ、家族だと思います。


同じ悩みを抱える飼い主さんへ

毎日が戦いのような日もあると思います。
希望が見えなくなる夜もあると思います。

でも、あなたは十分すぎるほど頑張っています。

どうか自分を責めないで。
どうか一人で抱え込まないで。

あなたが毎日寄り添っていること自体が、
その子にとって 何よりの安心 です。


まとめ

アジソン病もてんかんも、決して軽い病気ではありません。
でも、確実に言えるのは――

あなたの愛情と寄り添う姿勢は、その子の力になっているということ。

ヤックルと過ごした10年の学びが、
誰かの心を少しでも軽くできたら嬉しいです。

一緒に、ゆっくり進んでいきましょう。

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