雷や花火の音に、体を震わせて怯える犬がいる。
「大丈夫だよ」と声をかけても届かない、その恐怖。
うちのジーナもそう。
雷、花火、太鼓──低く響く音が大嫌いで、全身をこわばらせて逃げ場を探す。
この記事では、薬に頼らずにできる現実的な対処法と、
「怖がる犬とどう向き合うか」という、飼い主側の心の持ち方まで含めて書いていく。
雷や花火を怖がる犬は、決して珍しくない
犬が雷や花火を怖がるのは、珍しいことではない。
むしろ自然な反応だ。
犬は人間よりも
・聴覚が鋭く
・低周波を敏感に感じ
・「何が起きているか分からない音」に強い不安を覚える
雷は
音・光・空気の振動・気圧変化が一気に襲ってくる現象。
花火や太鼓も、突然・規則性なく・逃げ場のない音。
犬にとっては「危険が迫っているサイン」にしか感じられない。
ジーナも、最初は小さな物音から始まり、
次第に雷や花火の季節になると、予兆だけで落ち着かなくなった。
「慣れさせればいい」は、必ずしも正解じゃない
よく聞くのが
「そのうち慣れるよ」
「大丈夫って教えなきゃ」
でも、恐怖は理屈で消えない。
無理に慣れさせようとすると、
・恐怖体験が上書きされる
・飼い主への信頼が揺らぐ
・次からもっと敏感になる
ということも、普通に起こる。
大事なのは
恐怖を消すことより、恐怖の中で安全だと感じさせること。
薬に頼らない、現実的な対処法
① 「安心できる場所」を作る(逃げ場ではなく“基地”)
雷や花火のとき、ジーナは決まって同じ場所に行こうとする。
犬にとって大切なのは
自分で選べる安全な場所。
・クレート
・毛布で囲った静かなスペース
・人の気配を感じられる場所
ポイントは
「閉じ込めない」「引きずり出さない」。
怖いときに自分で行ける場所があるだけで、
恐怖は確実に軽減される。
② 飼い主は“普段通り”を演じる
これは意外と難しい。
犬が震えていると、つい
「大丈夫?」
「怖いね…」
と声をかけたくなる。
でも犬は
飼い主の不安=状況は危険
と受け取る。
ジーナが怖がるとき、私は意識的に
・声のトーンを変えない
・普段通り家事をする
・過剰に構わない
「特別なことが起きていない」という空気を作る。
それだけで、犬は少しずつ呼吸を取り戻す。
③ 音を“消す”のではなく“包む”
完全な無音は、逆に不安を増幅させる。
おすすめなのは
・いつも流している音楽
・ホワイトノイズ
・テレビの環境音
雷の音を消すのではなく、
別の一定した音で包むイメージ。
うちでは、穏やかな音楽を小さく流すだけで、
ジーナの緊張は明らかに和らぐ。
④ 触らない、でも“そばにいる”
怖がる犬を、無理に抱きしめない。
これは大事。
犬によっては
「触られる=拘束」
「逃げられない」
と感じてしまう。
ジーナの場合、
・少し距離を保つ
・同じ空間にいる
・視界に入る位置にいる
それだけで十分だった。
守っている、でも自由を奪わない。
⑤ 怖がっても「ダメ」と言わない
震える、吠える、隠れる。
それは「問題行動」じゃない。
恐怖への正常な反応。
叱られると、犬は
「怖い+怒られた」
という二重のストレスを抱える。
ジーナがどんな反応をしても、
私は評価しない。正そうともしない。
ただ「そう感じているんだね」と受け止める。
怖がる犬と暮らす、ということ
正直に言うと、
雷や花火のたびに完璧な対処はできない。
うまくいかない日もある。
震えが止まらない日もある。
でも、
怖がる犬は弱い犬じゃない。
感受性が高く、世界を深く感じているだけ。
ジーナは雷が嫌いだけど、
日常ではとても穏やかで、繊細で、優しい。
「怖がる部分」も含めて、その子。
薬を使う・使わないは「選択肢」
この記事では「薬に頼らない方法」を書いたけれど、
薬を使うことが悪いわけじゃない。
大切なのは
犬と飼い主、両方が壊れない選択。
どうしても生活に支障が出る場合、
獣医師と相談するのは、逃げじゃない。
ただ、
「まずできること」がこんなにもある、ということを伝えたかった。
まとめ|怖がる犬に必要なのは「治す」より「守る」
雷や花火を怖がる犬に必要なのは、
恐怖を消すことじゃない。
・逃げ場
・安心できる空気
・評価されない時間
・そばにいる人の安定
それだけで、犬はちゃんと立て直す力を持っている。
ジーナは今でも雷が苦手。
でも以前より、回復が早くなった。
それで十分だと思っている。
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このブログを書いている人のこと
神奈川県在住。
アイリッシュセッターとイングリッシュコッカースパニエル、2匹の犬と暮らしながら、
パラコード制作、ブログ、YouTube「GIRASOL Sounds」で
**犬と人の“安心できる時間”**をテーマに活動中。
音と形と暮らしを、静かにつなぐ人。
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