夜中の2時、3時。
布団の中で名前を呼ばれるような気配にそっと目を開ける。
「おしっこしたいよ〜」
「うんち、でるかも…」
声はしない。けれど、ヤックルの体から発せられる“必死な空気”は、もう完全に言葉だ。
正直に言えば、最初はつらかった。
眠いし、寒いし、「またか…」と心のどこかで思ってしまう自分もいた。
それでも最近、ふと気づいた。
犬に起こされる朝も、案外悪くないのかもしれないと。
ヤックルが夜中に起こすようになった理由
ヤックルが夜中に私を起こすようになったのは、夏の終わりに体調を崩してからだった。
それまでは、ある程度なら排泄を我慢できていた。
朝まで待てる日も多かったし、夜中に起こされることはほとんどなかった。
でも体調を崩してからは違った。
- 「もう我慢できない」
- 「今じゃないと間に合わない」
そんな切羽詰まった状態になると、ヤックルは必ず起こしにくる。
ここで大切なのは、
今もちゃんと教えてくれるということ。
失敗してしまう前に、必死で伝えにくる。
それがどれだけありがたいことか、夜中に目を覚ますたびに実感する。
思い返せば、子どもの頃からずっと「教えてくれる犬」だった
ふと気づいた。
ヤックルは、子どもの頃から一度も黙って失敗したことがない。
まだ若かった頃も、
トイレが近づくと落ち着かなくなり、私のそばに来て、視線を送って、身体で訴えていた。
「気づいて」
「お願い」
あの頃からずっと、
ヤックルは“我慢する犬”ではなく、“伝える犬”だったのだと思う。
体調が変わっても、その本質は変わらない。
ただ、伝えるタイミングが「夜中」になっただけ。
そう考えると、夜中に起こされることが
老いのサインではなく、信頼の延長線上に見えてきた。
ジーナは時間で生きている犬
一方で、ジーナはまったく違うタイプだ。
ジーナは体内時計の犬。
私がお昼寝をしていると、
決まった時間になると、必ず顔の上に現れる。
そして、
容赦ない。
熱い。
重い。
長い。
いわゆる“情熱的なキス”で、確実に起こしにくる。
「起きる時間だよ」
そう言わんばかりの、全力の目覚まし。
この夏から散歩の時間を覚えてしまったジーナ
この夏以降、ヤックルに夜中や早朝で起こされる日が増えた。
それを、
ジーナはちゃんと見ていた。
ヤックルに起こされる
→ 起きる
→ 散歩に行く
この流れを、完璧にインプットしてしまったのだ。
今では、
ヤックルが起こしに来なくても、
「そろそろでしょ?」というテンションでジーナが起こしにくる。
しかも、以前よりテンション高め。
ヤックルは申し訳なさそうに。
ジーナは期待に満ちた目で。
まるで役割分担ができているかのようだ。
眠れないことより、気づけたこと
正直に言えば、今も眠い。
連続して起こされる日が続けば、身体は重い。
それでも最近、こんなふうに思うようになった。
- 起こしてくれるうちは大丈夫
- 教えてくれるうちは、まだ一緒に調整できる
- 黙って我慢される方が、ずっと怖い
犬にとって、排泄は命に直結する。
それを「伝えられる相手」として、私を選んでくれている。
夜中に起こされることは、
不便ではあるけれど、拒否されていない証拠でもある。
犬と暮らす時間はいつの間にか主従が逆転する
若い頃は、
「散歩はこの時間」
「トイレはここ」
「ごはんはあとで」
人間の都合で決めてきた。
でも年齢を重ね、体調が変わり、
犬のペースに合わせることが増えていく。
気づけば、
起きる時間も
散歩の時間も
眠るリズムも
少しずつ、犬基準になっている。
それを「大変」と思うか、
「一緒に生きている」と思うかで、心の重さは全然違う。
犬に起こされる朝も悪くない
夜中に起こされて、
外は真っ暗で、空気が冷たくて。
それでも隣を歩くヤックルと、
テンション高めなジーナを見ていると、
不思議とイライラは消えていく。
完璧な睡眠なんて取れない日もある。
でも、完璧じゃない時間の中に、ちゃんと意味はある。
犬に起こされる朝も、
今の私たちには、ちょうどいいのかもしれない。
いっしょに読みたい記事
このブログを書いている人のこと
犬と暮らしながら、
音・形・暮らしを通して「安心」を形にしています。
癒しの音楽を届ける GIRASOL Sounds、
犬との絆を形にするパラコード首輪づくり、
そして日々の暮らしの記録をこのブログに。
▶ YouTube:GIRASOL Sounds
https://youtube.com/@girasolsounds?si=DI4QBYRknxIqhF-y
▶ Instagram:
https://www.instagram.com/girasol_paracode

