止まるのが怖かった。
風邪気味だった。
頭痛もあったし、鼻水も止まらなかった。
喉も痛かった。
それでも山に行った。
脂肪を燃やしたかった。
その日の夜は会食の予定があった。
動いておきたかった。
予定は簡単には作れない生活をしている。
犬の介護があり、外出のタイミングは限られている。
友達との約束は、やっと入れられたものだった。
薬を飲んで山に入った。
往復三時間以上。
ケーブルカーは使わなかった。
思っていたより速いペースで登っていた。
心拍は脂肪燃焼の領域を超えていた。
景色はほとんど覚えていない。
鳥の声も入ってこなかった。
ただ、登ることだけに集中していた。
下りは走っていた。
跳ねるように降りた。
達成感というより、任務を終えた感覚だった。
次の日から生活が止まった。
寝ていた。
スマホを見ていた。
外には出なかった。
食事と犬のお世話だけは、なんとか続けた。
ブログを書かなかった。
SNSの発信も止めた。
YouTubeも作らなかった。
ジムにも行かなかった。
掃除も制作も、いつものルーティーンを全部止めた。
止めたというより、止まった。
身体は横になりたがっていた。
頭の中はずっとぼんやりしていた。
ふくらはぎだけが筋肉痛だった。
でも本当に怖かったのは、筋肉痛ではなかった。
太ることが怖かった。
発信が止まることが怖かった。
価値が下がることが怖かった。
怠けた自分になることが怖かった。
このまま生活の型が崩れて、
もう戻れなくなるのではないかと感じていた。
行動も、食事も、時間の使い方も、
すべてが崩れていく未来を想像していた。
十四時間眠った日があった。
丸一日、何もできなかった日があった。
そして朝が来た。
目が覚めた瞬間にわかった。
今日は軽い、と。
身体のどこが軽いのかは説明できない。
でも重さが消えていた。
ジムに行くことを躊躇わなかった。
いつものトレーニングも普通にできた。
掃除をしようと思えた。
書こうと思えた。
安心した。
また進めると思った。
また元の生活に戻れると思った。
身体が軽いというのは、
ただ疲れが取れたということではなかった。
不安が少し遠くに行く感覚だった。
未来がまた手の届く場所に戻ってくる感覚だった。
頑張りすぎると止まることがある。
止まると、すべてが終わるような気がしていた。
でも止まったあとに進む力は、
以前よりも静かで強いものになっていることがある。
私は今、
身体の軽さを確認しながら生きている。
軽い日は、人生も軽い。
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このブログを書いている人のこと
神奈川県在住。
犬と暮らしながら、GIRASOLという名前で
パラコードのドッグギアと、犬のための音を作っている。
元フィットネスインストラクター。
刺激の多い環境から離れ、
静かで管理できる生活を選ぶようになった。
犬と過ごす時間の中で、
安全と安心を基準に暮らしている。
この文章を書いている今、
朝の運動を終えた身体は軽く、
犬たちは静かに眠っている。

